約 30,345 件
https://w.atwiki.jp/siranai/pages/279.html
【スレ27】痴漢を捕まえた人 このページのタグ:事件・事故・受難 856 :1/2:2007/09/05(水) 16 44 33 ID MWj5Amvq 超亀レスだけど、 415 で出ていた痴漢を捕まえた時の話。 私は2度痴漢を捕まえた事があります。両方とも現行犯として駅員に突き出しましたが、 その内の一人が逮捕されました。一人はお説教だけで釈放されたようです。 捕まえたのは今から10年くらい前ですので、今とは状況が変わっていると思います。 まずは捕まえた時の簡単な経緯から。 私は痴漢をされることが結構多かったのですが、何度か防御をすると大概の痴漢はあきらめます。 が、中にはいくら避けてもしつこく触ってくる奴がいます。 こうなるとムカつくので絶対捕まえてやろうと思うので、途中で泳がせました。 …つまり避けるのをやめて、ちょっと触りやすくしたんです。それで調子に乗って激しく触ってきた頃に、 タイミングを見計らって、いきなり手をつかんで怒鳴って電車から引きずり降ろしました。 駅員や警察に引き渡すまでに捕まえた痴漢を離さずにいると、現行犯となるみたいです。 捕まえるまでは必死で、相手が怖い人かもとかそういう事は全く考えてないんで結構無謀ですね。 ただ、捕まえた後の周りの冷たい視線とか、警察官によっては嫌な対応する人もいるので、 捕まえた後に後悔したりする事もありました。この辺の事はカナリ昔にどこかのスレに書き込んだ事があります。 ちなみに私は小柄でおとなしそうに見えるらしく、痴漢の標的になりやすいタイプのようです。 小柄→満員電車で埋もれてしまって周りからは見えないからやりやすい。 おとなしそう→抵抗しそうにない。 という事のようです。実際には全くおとなしくないわけですがw 857 :2/2:2007/09/05(水) 16 45 27 ID MWj5Amvq 捕まえた後は、駅員に引渡し駅長室(?)へ行き、その後警察官と一緒に車で警察署へ行って 犯人とは別々に状況について質問されます。 入れ替わり立ち代りで警官が入ってきて同じ事を質問していくのでほんとメンドクサイです。 その後調書を取ったりなど、手続きをして終わるまでに4〜5時間拘束されます。 犯人が証言拒否していたり、否認していたりするともっと時間がかかるとおもいます。 私が捕まえた犯人も、当初否認していたようで告訴(?)の手続きに入っていました。 物凄く面倒そうだったのですが、女性の警官に「大変かもしれませんが今後のためにも訴えてください。 みんなあなたの味方ですから」と言われ了承しました。 ただ途中から白状したようで、その後、私と犯人が話した細かい点が合致したので即逮捕とりました。 基本的に手違いがなければこれらの手続きは1度ですみますので、その後連絡があることはありません。 お金とかは全くもらってないですし、その日に警官から聞いた情報以外でその後犯人がどうなったのか知りません。 ちなみに、別件で交通事故の目撃者として警察署で証言した時は、5000円もらいました。 第三者として協力するとお金が出るみたいです。
https://w.atwiki.jp/kosomane/pages/56.html
朝倉涼子 「人間はさ、よくやらなくて後悔するよりも、やって後悔したほうが良いって言うよね。これは、どう思う?」 「あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る」 「じゃあ、死んで?」 「なんのこと?あなたの三年余りの人生が?」 「それまで涼宮さんとお幸せに…じゃあね」 ※涼宮ハルヒの憂鬱 その他の作品 ※ローゼンメイデン 翠星石 ※魔法先生ネギま! 綾瀬夕映 wikipedia
https://w.atwiki.jp/teo2005/pages/66.html
VIPギルド †シルフカンパニー† silf 剣 128 バニラシェイク 二次元 そしゃ 初代デジモン 誇り信頼 ヵッォ 聖 113 素直クール 魔法使い すすむ ラーゼフォン 秘密温和 MO 格 123 そしゃ フレイア 剣 109 東城会6代目 そしゃ マクロスプラス ぬるぽ 格 67 そしゃ takeONE 格 91 そしゃ Hildegard 精 71 ジュエル系 夢精 そしゃ ぼくのぴこ takeONE. 剣 122 ちらしの絵 安泰 そしゃ クオリティの高いもの サイズ刻印 ミドガルズオム 引退 122 うめぼし 幽体離脱 ↓ (^ω^)ノシ 素紗 戦 75 二次元ロリ ニート 三次元 厨ご用達系 先見 パピコ 魔 120 カレー 狼の飼育員 ↑ Drスランプ 愛 Charlotte 聖 126 そしゃ しろっぷ 聖 51 ショタ そしゃ ジョゼット 剣 126 麻婆なす 岩男のボスキャラ当選 そしゃ キテレツ大百科 フェカネス 魔法戦士 700 SM ロリ ラーメン屋さん 太ってる人 新世紀エヴァンゲリオン ネフェス 剣 27 そしゃ 鶴屋さん 剣 60 そしゃ おっとキチガイ 格 62 そしゃ †涼宮ハルヒ† 格 7 キョン そしゃ 蒼月かなめ 魔 59 そしゃ 長門有希 魔 56 官能小説 そしゃ ルッカ 聖 59 そしゃ 鬼畜王 戦 104 モ 剣 34 スカルチノフ 魔 125 ご飯だけで十分っすよwwww 栃木沈没 そしゃ ガンダム 全部^^ サーナキア 剣 23 こくまろみるく 魔 107 そしゃ Beatrix 魔 77 ゲロ 聖 12 そしゃの成人コミック ニート そしゃ 中華一番 節制 バーボンハウス 名前 職業 レベル 好きなおかず 将来の夢 好きな人 好きなアニメ 欲しい刻印 光風 魔 Melissa 魔 49 みさくら 聖 51 朝倉涼子 格 56 そしゃ みさくら 聖 27 ふたにゃり めしゅどれいぃ そしゃ こくまろちんぽミルクれひゃうっ れひゃうよぉおお゙のぉおお 職別まとめ 剣 silf 剣 128 フレイア 剣 95 takeONE. 剣 114 ジョゼット 剣 124 ネフェス 剣 20 鶴屋さん 剣 59 モ 剣 31 戦 素紗 戦 75 フェカネス 魔法戦士 580 鬼畜王 戦 32 格 MO 格 114 ぬるぽ 格 62 takeONE 格 91 朝倉涼子 格 54 おっとキチガイ 格 57 †涼宮ハルヒ† 格 7 聖 ヵッォ 聖 99 Hildegard 精 71 Charlotte 聖 126 みさくら 聖 49 ルッカ 聖 56 しろっぷ 聖 51 ゲロ 聖 12 魔 ミドガルズオム 魔 119 パピコ 魔 56 こくまろみるく 魔 50 蒼月かなめ 魔 59 長門有希 魔 54 スカルチノフ 魔 110
https://w.atwiki.jp/tikan/pages/7.html
「痴漢で始まる出会いもある」 ヒーロー ごうだのびた ID OHOいい男 ヒロイン とっとこ痴漢のハム太郎(仮) 概要 ウィキはみんなでバナナジュースwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww このページは痴漢wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww メールで送られてきた赤外線を用いて送信することで、トーチャンOHOwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww さぁみんなでブクブクストローエレベーターwwwwwwwwwwwwwww 痴漢太郎(仮)=ハム太郎(仮)wwwwwwwwwwwwwwwwww キムさんは黒人だよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 新しいページを作りたい!! ページの下や上に「ストローエレベータwwwwwwwwwww」という技があるので、クリームソーダーあばばばばばばばして作成してください。 でも料金は二杯分払わないといけませんwwwwwww 表示しているページを編集したい! ページ上の熊やページ下の虎を戦わせてください。居なくても仮定しましょう。 とっとこハム太郎が出てきて編集してくれまwwwwwwwwwwすwwwwwwww ブログサイトの更新情報を自動的に載せたい!! お気に入りのブログのRSSを使っていつでも新しい情報をマスカクオwwwwwwwwwwwww-http //atwiki.jp/tools/blogrssmaker.html ニュースサイトの更新情報を自動的に載せたい!! 冷蔵庫ばったんばったんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww RSSを使うと簡単に情報通になれます、詳しくはこちらをどうぞ。 その他にもいろいろな機能満載!! @wiki 鼻くそを飛ばそうとして指ではじいたらそのはじいた指にひっつくツール ヘルプリキュア・マニュアル・FAQで間違いを見つけたら? お手数ですが、俺の家へ向けてケッツアゴーwwwwwwwwwwwww ⇒support@atfreaks.com バグ・不具合を見つけたら? お手数ですが、俺の家へ向けてケッツアゴーwwwwwwwwwwwww ⇒http //bugs.atwiki.jp/ ⇒http //bugs.atwiki.jp/node/4 分からないことは? 俺のかーちゃんでーべーそーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww @wiki イイ男のFAQ @wiki 痴漢初心者おホモだち講座wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww @wiki はじめての痴漢マニュアル メールで問い合わせ @wiki ケツの穴を守るツール ってあったらいいよねwwwwwww 自己申告すんなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
https://w.atwiki.jp/482253/pages/28.html
プレイキャラ 新八 夜中にふと目を覚ますと居間で銀さんが痴漢もののエロビデオ見てた。 どうしよう… スルー スルー…出来ない →スルー…出来ない 「かっ、神楽ちゃんが聞いてたらどうすんですか!?」 開かれる襖。 神楽登場。 「これくらいでガタガタ騒ぐんじゃねーヨ。お前いつもケツに突っ込まれてるじゃねーか。そっちのが痛ーヨ」
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/41.html
仮面ライダーBLACK RXこと南光太郎は全裸で崖の近くににいた。 向こうには洞窟が見える。 彼は変身ポーズを取ると、ライダーに変身した。 黒い怪人に変身するや、自らの力を実感し、彼の全身に歓喜が駆け巡った。 彼は雄たけびを上げた、それが彼の命取りだった。 ズガンッ! 「隙だらけです」 粉々に砕け散った光太郎の前にはうつろな目をした少女型ロボットセリオがいた。 オサレな超能力を持つ光太郎も、真のズガンには敵わず命を落としたのだ。 セリオは光太郎の荷物を拾うや、移動を始める。 だが、ロボットである彼女も万能ではない、起動して1年も満たないロボットには経験が決定的に不足していたのだ。 ダーーーーンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 発射された弾丸がセリオの胸部に直撃する 数百メートル先から野原ひろしがライフルで狙撃したから、反応できなかったからだ! ダッダッダッダッダッダッダ………… ひろしはダッシュでセリオに接近すると、どっかから拾ってきた火炎放射器を取り出し、セリオに向けてスイッチを押した。 ボォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……………… セリオの全身はあっという間に炎に包まれ、そのまま動かなくなった。 「しんのすけの為にはこうするしかなかったんだ……」 バトロワ法の放送を見た時、彼は民宿で一人だった。 その直後、彼は頭が熱くなって、気がつけば支給品のライフルと火炎放射器を持っていた。 しんのすけの害になる殺人鬼をどうして見逃すことができるのだろうか? もはや彼の脳内に妻と娘とペットのことは頭になかった。 しんのすけだけなのである!なんか喉が痒いが関係はないだろう……。 ゲームに乗るかどうか決意しようとしたとき、頭に何か硬いものが押し付けられた。 「動くな」 彼の背後には中国風の服を着た、ひげ面の男がいた。 殺し屋桃白白。銃声を聞いてここにやってきたのだ。 ひろしは動けなかった、殺し屋の殺気に威圧され何も喋る事ができないのだ。 チュドーン………… 弾は発射され、野原ひろしは倒れた。 殺し屋は銃口を口に近づけると、息を吐き、満足げな笑みを浮かべた。 ザクッ 背中に何かが刺さった。 振り向きざまに銃を撃とうとするや、今度は首に激痛が走った。 後ろには京都からここにテレポーテーションしてきた朝倉涼子が柄に黒髪がまとわりついた西洋剣を手に立っていった。 「これで二人目ね♪」 スポーンと桃白白の首が胴を離れた。 バックに殺し屋の首を詰め込むと、誰かの切断された右腕を取り出す。 「これはいらないよね」 誰かの右腕を崖下に捨てようとしたその時であった。 ズドンッ 朝倉涼子の下半身は消失していた。 崖下には違法改造型空気砲を構えた芳野祐介がこちらを睨み付けていた。 自分の右腕を奪った涼子を追って、京都からヘリコプターに乗ってここにやってきたのだ! 宇宙人である涼子もこのダメージは予想外だったようだ。 「あ、あなた……」 「愛するものの為なら、右腕ぐらいどうってことない!」 ズドンッ 涼子は完全に消滅した。 「公子……」 芳野は愛する人の名を呟き、倒れた。 それから20分後…… グシュッ 「こんな所で寝ていたあなたが悪いんだよ」 どろりとした目を持つ少年、長瀬祐介。 当初は同じ民宿の客である野原ひろしを追い、銃声を聴きここにやってきた。 朝倉涼子によって調教された彼は、精神が崩壊し彼女の下僕とされ、助っ人としてここで待ち合わせていたのだ。 「しつこいね、まだ生きてる」 背中を刺されても尚、息絶えない芳野を見て祐介は苛立つ。 ブロロロー……と止めを刺そうとする彼の背後からエンジン音が聞こえた。 「この化け物が!」 血まみれの金髪男バットがトラックのハンドルを握りながら、首の千切れかけた女と格闘している。 トラックは崖下を目指して走る! 素人に過ぎない祐介は、突進を避けるまもなく跳ね飛ばされ即死する。 ついでに芳野も踏み潰す。 バットはハンドルを思い切り左へ切った。 ドゴーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! トラックは横転しバットの身体は、崖下へと落ちる。 「橋はできたぜ……芳野」 京都で義兄弟の契りを結び、安部打倒を誓った芳野のことを思いながら、彼は地面にたたきつけられ死んだ。 崖下に落ちたバットの死体を一人の死神が見ようと近づく。 獣を連想させる風体のリューク。 「つまんね……。デスノートが利くんじゃ俺の一人勝ちだな」 何故か参加者としてエントリーされた彼は、名前を書き込めばどんな人間をも殺せる デスノートを所持している。 彼はバットの死体の観察に飽きると、バットと一緒に落ちた女性の死体へと足を運ぶ。 足元に何か当たる。女性の生首だ。 彼は何気なしに首を拾い、顔を見た。 「げ……」 生首の両目がカッと見開き、首全体から細い糸のようなものがリュークにまとまりつく! リュークは慌ててデスノートを使おうとするが、今度は首なし死体に背後から羽交い絞めにされる! 「あ、た、しは……くいーんなの、よ……」 糸はリュークの身体に深く潜り込もうとしている、彼は非実体化して攻撃をキャンセルしようとする。 「お、俺の身体がぁーーーーーーーー」 非実体化した肉体にも尚侵食は止まらない。 既に身体の3割が女、みつみ美里によって支配されている。 もう意味をなさない。そしてリュークはデスノートをぱさりと地面に落としてしまう。 「こ、こーなれば、俺の真の力を!」 リュークの目が光った。 みつみ美里の身体が光の粒子になって消えていく。 「あ、あたしは……このろ・ワにも優勝を……」 みつみ美里は完全に消滅した。身体の何割かを欠いたままでもリュークはまだ生きていて、思わず安堵の息を吐く。 程なくして彼はある重大な見落としをして、愕然とする。 死神界には掟があり、死神がデスノート以外で人を殺すと死以上の罰が与えられるのだ。 「あ、アレはどーみても人間じゃねーし……うぎゃーーーーーーーーーーー!」 死神界の掟には融通が利かない。そしてロワもあまり融通が利かない。 リュークは自らのノートとともに人間界から完全に姿を消した。 後には八名の参加者の死体と支給品、崖と崖の間で横転して、橋代わりになっているトラックが残された。 芳野に支給された宝の地図、宝のありかは崖の向こうに見える洞窟にある。 彼らは死して他の参加者の道しるべとなった。 もっとも、空を飛べる参加者にとって、まったく意味がないのは言うまでもない。 こうして生きてるものは誰もいなくなった。 【沖縄県のとある崖と洞窟 PM4:00】 【南光太郎@仮面ライダーBLACKRX 死亡確認】 【セリオ@To Heart 死亡確認】 【野原ひろし@クレヨンしんちゃん 死亡確認】 【桃白白@ドラゴンボール 死亡確認】 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱 死亡確認】 【長瀬祐介@雫 死亡確認】 【芳野祐介@CLANNAD 死亡確認】 【バット@北斗の拳5 死亡確認】 【みつみ美里@実在 死亡確認】 【リューク@DEATH NOTE 脱落】 【ズガンハンマー、火炎放射器、ライフル、拳銃、物干し竿、コンバットナイフ、首切りナイフ、 ズドン砲、横転したトラック、宝の地図が現場に残されています】 前 32話 次 10話 南光太郎 33話 ― セリオ ― ― 野原ひろし 159話 ― 桃白白 ― ― 朝倉涼子 ― ― 長瀬祐介 ― ― 芳野祐介 ― ― バット ― ― みつみ美里 ― ― リューク ―
https://w.atwiki.jp/fllaykunan/pages/12.html
セイバー? パチュリー・ノーレッジ フランドール・スカーレット ルルーシュ・ランペルージ? レミリア・スカーレット 綾崎ハヤテ 遠野秋葉? 朝倉涼子 古明地こいし 古明地さとり 御坂美琴? 紅月カレン? 鋼鉄ジーグ 射命丸 文 藤岡弘、? 藤原妹紅 博麗 霊夢? 白井黒子 八意永琳? 稗田阿求 福沢祐巳 霧雨魔理沙? 真紅? 水銀燈 戦場ヶ原ひたぎ ミスト・レックス アニス・タトリン イカ娘? [[]]
https://w.atwiki.jp/holycon/pages/54.html
金曜日の夕方――冬木市の映画館は今日も盛況だった。 封切りされたばかりの『スターウォーズ・帝国の逆襲』を目当てに大勢の市民が詰めかけていたからだ。 ロビーから映画館前は出入りする客たちでごった返し、興奮のあまりパンフレットを握りしめている客もいる。 彼らは足早に歩きながら、熱心な顔で映画の感想を語り合っている。 その中に冴えない風体の青年と、にこにこと楽しげな少女の二人組がいても、誰も気にもとめなかった。 かたや安っぽい背広を着たサラリーマン、襟の社章から東和日脂の社員だろう。 かたや穂群原学園の制服を着た女子高生、彼女はうきうきとした歩調で青年の横に並ぶ。 「やっぱり面白かった。ミニチュアだけで試行錯誤する過程が興味深いわ」 「どうかなあ。僕はルークが負けちゃったのが残念でしかたがないよ」 「でも、続きがあるんでしょう?」 「だけど負けちゃったじゃない。やっぱねえ、主人公は勝つのが良いんだよ、勝つのが」 「兄さんはそういうのが好きだものね」 笑顔で青年の腕にしがみつく少女の姿は、どう見ても仲睦まじい兄妹のそれだ。 学校の帰りに兄に迎えに来てもらい、一緒に映画館へ行って、流行の映画を見る。 帰りに美味しいご飯か何かを奢ってもらって、良い気分で家へと帰る。 ありふれた幸福――平凡極まりない日常の風景。 そんな二人がふと足を止めたのは、家電屋の店先だった。 陳列されたテレビでは、ちょうど夜のニュースが始まっている。 どの局なのだか一目でわからない、似たような顔の女性キャスターが熱心な顔つきで原稿を読み上げている。 『つづいて原子爆弾製造による脅迫犯『9番』の続報です。 自らを9番目の核兵器保有者だと自称する男は、プロ野球のナイターを最後まで放送する事に続けて、 ローリング・ストーンズのマリファナ吸引を不問にして日本公演を許可するようにと、政府へ要求しており……』 立ち止まってそのニュースを聞く人混みに紛れ、青年はぽつりと呟いた。 「捕まらないといいな」 「そう?」 「だって僕なんか大学は夜間だし、補欠でやっと入社だもの。偉い奴らが振り回されてると、すかっとするじゃない」 「兄さんが補欠なのに頑張っているのは知っているわ?」 「あ、そうだっけ。でも……」 言いかけた兄を置いて、するりと妹は歩き出してしまう。 彼はじっとテレビを睨みつけて、小さく一言を呟いた。 「僕だったら、もっと違うことを要求するけどな」 テレビのニュースは既に道路交通法改正に伴う、魔墓呂死とエルボー連合ら暴走族の抗争に移っていた。 青年の瞳に野獣のようなぎらつきが宿っていたことには、妹を除いて誰一人気づかなかった。 * * * . 「面白かったなぁ」 「うん、面白かった。まさかこの時代の芝居が、あんな風に進歩しているなんて」 夕闇押し迫り人通りの絶えた夜道を、一組の男女が歩いていた。 純朴そうな顔立ちの少年と、やはり同じく年若い少女。 少年は穂群原学園の制服を着ているが、少女はやや古びた、欧州の農村の娘が着るような衣服だ。 しかしそれが彼女の清楚さとあいまって、不思議と場違いな印象を与えない。 「でも、本当に良かったのかしら。こんな聖杯戦争の最中に、息抜きなんて……」 「だからだろ。俺たちだって何度も戦って勝ってるんだから、たまには気を楽にしたってバチは当たらないさ」 それに、と少年は照れくさそうに言った。君と一緒に遊びに行きたかったからだと。 少女は少年の言葉を聞いて頬を赤らめ、恥じ入るようにして俯いた。 ここだけ見れば微笑ましい、少年少女のデート帰りにしか見えないだろう。 彼ら二人が、聖杯戦争に参加するマスターとサーヴァントでなければ――…………。 「……っ! マスター!」 先に襲撃に気づいたのは、英霊である少女の方だった。 彼女は燐光を纏うように騎士甲冑を装着し、その右手に剣、左手に盾を携えた。 百年戦争の最中、故郷を焼かれまいと女だてらに傭兵を志した英雄が彼女である。 「どうした、セイバー!」 「敵襲です。前方に魔力を感じます」 「他の陣営が接触してきたとか…………」 「可能性は否定しませんが、だとしたら声をかけてこない理由がありません」 「…………わかった。気をつけろ、セイバー!」 「あなたこそ、気をつけてください。大丈夫――」 ――今の私は、絶対に負けませんから。 そう言って、少女は夜の闇に跳んだ。 少年は素早く左右を見回して、さっと近くの電信柱の影へと隠れる――いや、隠れるともいえない稚拙な陣取りだ。 偶然聖杯戦争に巻き込まれた少年にとって、これこそが最上の戦術だった。 自身を囮にして、敵を惹きつけ、そこを最愛のパートナーによって討ち取ってもらう。 彼女にだけ戦わせることは心苦しく、けれど何の戦闘力も持たない少年にはこれぐらいしかできない。 人を殺さずに聖杯戦争を生き延びたいというのは、虫の良い考えかもしれないが…………。 「…………来た!」 やがて、コツコツと気楽な歩調の靴音が近づいてきた。 黒革のライダースーツを着こみ、サングラスをかけた男。 片手に無造作にぶらさげた拳銃がなくたって、少年にはひと目でその男がマスターだとわかった。 纏った雰囲気が異常なのだ。 びりびりと張り詰めた、強烈なエネルギーを内包したかのような威圧感。 ともすれば、この男こそが敵サーヴァントなのではないかと錯覚してしまうような……。 「出てきなよぉ、坊や。そこに隠れてるのはわかってるんだ」 「……そうかよ」 夜道で気軽に声をかけるような、しかし腹の底から冷えるような声に、少年は堂々と応じた。 「なんだ、学生さんかい。やめときなよ、あと何年生きれるか知れないってのに」 「断るっ!!」 震える膝を叱咤して、少年は叫んだ。そうとも、自分はあの誇り高いセイバーの主なのだ。 ひと目でわかる――こんな獣のような奴に屈してしまえば、胸を張って二度と彼女の隣に立つことはできない。 「俺は聖杯なんか欲しくない。だけど、あんたみたいな奴に……聖杯を渡してやる気はないんだ!」 少年は躊躇せずに赤い紋様、令呪の刻まれた右腕を突き上げた。今この時この瞬間を置いて、この敵を倒す時は無い。 「来いっ! セイバー…………この男とサーヴァントを倒すんだっ!!」 . しかし――……。 「令呪だっけ? 合図にしたって、もっと気のきいた合図を考えるんだな」 誰も、何も、現れない。 そんなはずはない。少年は呆然と、光輝き、そして消失していく令呪の一画を見やる。 男はにやにやと嫌らしく笑いながら、ひょいと軽く肩を竦めてみせた。 「おたくんとこの英霊ちゃんは、今頃ねんねの真っ最中さ」 それが何を意味するのか、少年は一瞬思考を停止させた。 次の瞬間、彼はカッと視界が赤くなるのを感じ、拳を握りしめて飛び出した。 「う、おああぁああぁあぁっ!!」 「残念だったね」 そして男は無慈悲に拳銃、コルトウッズマンの引き金を引いた。 プシュッと気の抜けた音と共に、少年がけっつまづいたように体をつんのめらせ、倒れる。 静かに彼のもとへ歩み寄った男は、遊底を引いて排莢すると、もう一度引き金を引いた。 倒れ伏した少年の身体がまたビクリと跳ねて、路面へ血を滴らせはじめる。 さらに遊底を引いて、さらに一発。とうとう少年の身体は動かなくなった。 男は唇の端を歪めて笑うとホルスターに拳銃を収め、闇の中を振り返った。 「そっちはどうだ?」 「うん、もう終わるわよ。 あなた、腕が良いのね。眉間に心臓、ちゃあんと撃ち抜いてるんだもの。余計な傷がないから情報回収も楽ちん」 応じたのは、穂群原学園の制服を着た少女だった。 彼女はずるずると音を立てて何かを引きずっている――それは少女騎士、セイバーの死体だった。 身体に幾つも弾痕が穿たれた彼女の死体は、見る間に0と1の粒子状に分解されていく。 セイバーの死体を眺めながら、少女はにこにこと、夕食のメニューを聞くように首を傾げる。 「それで、どうするの?」 「適当に魂食いでもさせておけ」 「良いの? 私の得にはならないけど……」 「他の奴らがそいつの討伐に躍起になっている間に、俺は好きにやらせてもらうのさ」 ほどなくして分解された0と1は、先程までの凛とした少女騎士と寸分たがわぬ姿へと再構築される。 きっと唇を引き結んだセイバーは何も言わず、魔力の煌めきを噴射して夜の街へと跳躍していった。 ほどなく彼女は無辜の人を手にかけて、魂を喰らい、そして誰かお節介な主従によって討伐されるのだろう。 「そういえばあいつ、聖杯を手に入れたらどうするつもりだったんだ?」 「え、ちょっと待って。情報分解した時に確認したのが…………あ、あった。これだわ」 ひょいと虚空に手を伸ばし、少女はキラキラ光る結晶のようなものを引き出した。 それはセイバーと呼ばれた少女の情報マトリクス、心に秘めたソウルガーデン。 それを彼女はまるでおもちゃを扱うように無造作な手つきで、掌の上で転がした。 「マスターを生還させて、受肉して共にいつまでも幸せに、ですって。あら可愛い」 「くだらないねぇ」 男は吐き捨てるように呟いた。その瞳に燃える欲望を、隠しもしないで。 「俺だったら、もっと違うことを要求するけどなぁ」 異常としか言えない――少女はそう考える。 聖杯戦争に参加したマスターと呼ばれる人物たちの行動パターンを鑑みるに、観測する限りでは極めて希少な結果だった。 主催者や聖杯によってランダムで選出された参加者の多くは、人を殺すのを厭い、ただ聖杯戦争からの生還を求めている。 それが正常な――聖杯という願望機を前にしてはある意味異常な――思考回路。 だけれど、彼は違う。 平然と少年を殺し、少女を殺し、聖杯に対する欲望をまるで隠しもしない。 なんら特別な力も、特別な過去も持たないにも関わらず、ただ一人野望のために走り続ける。 彼はこの聖杯戦争においても変わらず突き進み、己こそが聖杯を手に入れるのだという事を確信している。 その胸に恐ろしいまでに肥大したエゴイズムを抱えた――朝倉哲也は、羊の皮を被った狼そのものだった。 (だからこそ、彼の行末には興味がある。それこそあの特異点、涼宮ハルヒ以上に) そう考えて、アーチャーとして召喚された朝倉涼子は、そっと静かに笑うのだった。 . 【クラス】 アーチャー 【真名】 朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱 【属性】 秩序・中庸 【身長・体重】160cm・47kg 【外見】 穂群原学園の制服を着た美少女 【ステータス】 筋力 D 敏捷 B 耐久 C 魔力 D 幸運 E 宝具 EX 【クラススキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 【固有スキル】 千里眼(偽):A TFEI端末としての基本性能。擬似的な千里眼。 収集した情報に基づき、透視、遠視、未来視、過去視を行う。 精度は極めて高いが、あくまで現在情報から演算を行うため、 予想外の事態は往々にして発生する。 人間観察:B TFEI端末としての基本性能。相手の性格・属性を見抜く眼力。 言葉による弁明、欺瞞に騙されず、相手の本質を掴む力を表す。 ただし有機生命体との齟齬から、認識しきれない側面もある。 高速思考:B TFEI端末としての基本性能。驚異的な演算能力。 複数の思考を並列、高速演算させることで驚異的な状況認識力を持つ。 バックアップ要員であることから他個体よりは劣るが、破格の性能である。 【宝具】 『対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース(TFEI)』 ランク EX 種別 対人宝具 レンジ 1 最大補足 1人 朝倉涼子という存在そのもの、情報生命体によって構築された肉体。 人類種を対象とした宝具、スキル、バッドステータス等の効果を一切受けない。 彼女自身の意志で効果対象を選別できるため、彼女が望むのであれば効果が適用される。 また機械、情報媒体に関しての高い親和性を持ち、強制操作や情報解析に長ける。 このランクは人類が今だ認識できず、理解しえないという意味での「EX」である。 『情報制御空間』 ランク:A 種別:???? レンジ:??? 最大捕捉:??? 朝倉涼子によって情報を制御、操作された空間。事実上の固有結界。 朝倉涼子、あるいはマスターを中心に一定範囲の空間を封鎖した上で、 その内部に存在する人物をすべて「常人」の領域にまで貶める。 つまり宝具はただの武器になり、スキルは消え失せ、ステータスも無くなる。 また情報制御空間内で死亡した人物は、朝倉涼子に取り込まれた上で、 意識のない「NPC」(便宜上こう表記する)として再構成、操作する事が可能になる。 この空間から脱出ないし空間へ侵入する場合は、朝倉涼子との演算対決に勝利するか、 朝倉涼子を破壊するか、対軍規模以上の宝具による一撃での障壁突破が必要となる。 【weapon】 ニードル光線 鋭い銀色の針状の光線。命中と同時に物質化し、対象を貫通する。 朝倉涼子はこれを保有しているためアーチャーとして召喚された。 【人物背景】 情報生命体と呼ばれる知的存在が、地球人類と接触するために製造した対人用端末。 特異点である「涼宮ハルヒ」を観察するために送り込まれた端末の一体であり、 同端末である長門有希のバックアップとして、ハルヒとは直接介入せず活動していた。 しかし所属派閥である「急進派」の意向により、主人公であるキョンに接触。 彼を殺害することでハルヒに何らかの反応を引き起こそうとするも、 長門有希によって阻止され分解、消滅した。 表向きの顔は素行良好、真面目で清純な美少女であり、クラスの学級委員長を務めていた。 【サーヴァントとしての願い】 朝倉哲也を最期まで観測する 【行動方針】 基本的に「朝倉哲也の活動を最期まで観測する」という目的に従い、独自行動は取らない。 表向きは穂群原学園の生徒、朝倉哲也の妹として活動し、情報収集に務める。 戦闘時は『情報制御空間』を展開し、常人と常人の対決という場を設けた上で、 朝倉哲也の戦闘を観測し続ける。 . 【マスター】 朝倉哲也@蘇える金狼 【身長・体重】183cm・85kg 【外見】 冴えない風体のサラリーマン/獰猛な野獣の如き雰囲気の男 【weapon】 コルトガバメント 38口径自動拳銃。 コルトウッズマン スポーツ競技用自動拳銃。消音器付き。 ワルサーPPK 小型自動拳銃。ブーツ内に隠し持つ。 一億円 現金輸送車から強奪した、ナンバー記録済みの「ホットマネー」。 二千五百万円 企業から奪った日本円。 ヘロイン45kg ヤクザから強奪した大量の麻薬。末端価格で1kg300万円。 【能力・技能】 表の顔/裏の顔 真面目だけが取り柄の平凡なサラリーマン、野獣の如き凶漢の二面性を完全に使い分けている。 彼は強奪した一億円を持ったまま出社し、勤務中と同じスーツで人を殺し、平然としていられる人間だ。 どちらの顔で知り合ったにせよ、もうひとつの顔を見抜くのは困難だろう。 ボクシング 世界チャンピオンも夢ではないというほど徹底的に鍛え抜かれた肉体と技術。 射撃 実弾5000発を用いて訓練をした、日本人としては破格の腕前。 【人物背景】 両親を亡くして苦労しながら夜間大学に通い、東和油脂にかろうじて補欠入社した真面目で実直な男。 しかし彼には裏の顔があった。 ボクシングジムで体を徹底的に鍛え上げ、38口径のコルトを片手に現金輸送車を襲撃、一億円を強奪。 ヤクザから麻薬を奪い、企業幹部らを恐喝し、女を抱き、さらなる大金を得て飛躍すべく牙を剥き出しにする。 俺は周囲の誰よりも優れているのに、何故こんなにも苦汁を舐め、這いつくばって生きなければならないのだ? 野心を抱いて突き進む朝倉哲也は、まさに羊の皮を被った狼そのものであった。 【マスターとしての願い】 聖杯を獲得してこの世全ての栄光を手にする。 【方針】 表向きは妹と同居している東和油脂冬木市支社のサラリーマンに偽装。 その一報で金、麻薬、暴力、持てる全てを駆使して相手を利用し、用済みとなれば消していく。 純粋に自分へ好意を抱く者には僅かに人間味を見せるが、邪魔となるなら容赦なく排除する。 たとえ惚れた女であったとしても、無慈悲に殴り殺して前へ進む。 最後に頼むのは自分自身の力のみ。 【把握媒体】 朝倉涼子: 『涼宮ハルヒの憂鬱』原作小説 基本的な人格はこれのみで問題ない 『長門有希ちゃんの消失』原作コミック 「表の顔」の雰囲気 朝倉哲也: 『蘇える金狼 野望篇&完結編』原作小説 惚れた女を殺せる「金狼」に成り果てた男 『蘇える金狼』実写映画版(1979年)松田優作主演 惚れた女を殺せず「金狼」に徹しきれなかった男
https://w.atwiki.jp/owakongirl2/pages/41.html
●「痴漢冤罪」JR四条畷駅で自称マトリGメンが痴漢でっち上げ http //www.youtube.com/watch?v=onCffZTx6MM 雌車反対派の男性が、せっかく、朝に女性トイレに侵入した男性を捕まえたてやる(音声なし) ↓ (ここから音声あり) そのあと雌車乗車に乗り、組織のコマとして差別をせざるをえない駅員に排除を試みられる ↓ 無知な男性排除キチガイの偽善者女に、排除行為の都合で痴漢でっちあげされる ↓ あやうく駅員の口車にのせられるところを、適切な知識で自己防衛するノウハウまで ●女車両という男性差別に無神経に喜び、 雌車に乗った男性を、痴漢でっちあげしてでも排除してやろうという 悪魔のようなエゴイスト自己中日本女は、これ見習えよ。 米兵にレイプされた女性が加害者を自力で探して訴え、勝訴。賠償額は1ドルも「正義が欲しかった」 http //engawa.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1385095359/1 1 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です[] 投稿日:2013/11/22(金) 13 42 39.14 ID LRGf5H500 ?2BP(1100) 2002年に横須賀市内で米兵に性的暴行被害を受けたオーストラリア国籍の女性が、帰国した加害者を自力で探し出して 起こした民事訴訟で、米国の裁判所が被告の責任を認める判決を言い渡した。 賠償額は1ドル。「お金を犠牲にしても、正義が欲しかった」。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 21日に都内で会見した女性は、事件から10年以上に及んだ苦悩の日々を振り返りながら、米兵による犯罪の撲滅を訴えた。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2808.html
私の名前は長門有希。もうすぐ史上最年少直木賞受賞者として小説家デビューを果たし、木村響子のアフロを引きむしることのできる女子プロレスラーになる予定の少女。高校を中退し世界各地を旅して回っているが、現在は実家でエネルギーを蓄えつつ谷口探偵の下で助手として働いている。 谷口探偵は不思議な人物だ。たとえば、彼はアンティーク的な趣向の持ち主なのか、平素あまりファッショナブルとは言えない服装をしたりぼろぼろの中折れ帽をかぶったりしているが、かと言って決して衣服に妥協しているわけではない。自分の服装には大変気をつかっているようでもある。その証拠に、こないだ私が彼のしまっていた橋本真也のサイン入りTシャツを洗濯しようとしてうっかり漂白剤につけてしまった時など、「俺の青春が漂白されてしまった! 二度と帰らぬあの日の思い出カムバック!」と涙を流して悲しんでいた。彼には彼なりのポリシーがあるのだろう。 また飲食物についても確固たる信念をもっているようだ。お茶は熱してさえいれば三番煎じの出がらしでも文句ひとつ言わず飲むのに、それがコーヒーとなるとグラム単位でやれ水の量が多いだの湯が1℃ぬるいだの、嫁をいびるドS小姑のようにイチャモンをつけてくる。この画一的没個性化の時代にこれだけのアイデンティティを確立しているのだから、やはり彼はただ者ではないのだろう。 気むずかしいように思えて、あまり気を配らなくてもよいというフランクさもあるので、慣れればつきあい易い人物である。コーヒーをいれてあげるのはイヤだが、お茶なら1㍑くらい成分を搾り取った茶葉でいれた白湯でも飲んでくれるので、たいへん経済的である。 その谷口探偵だが、先日の風水災害実体験ツアーからグッタリして帰ってきたにも関わらず、すぐに新しい仕事が入って出ていってしまった。ニートやフリーター等、若年層の労働離れが社会問題となっている昨今において、なかなか見上げた働き者の人物である。 私は今、彼のいなくなった事務所で寝転がって本を読んでいるところだ。 戸棚にあったせんべいをかじりながら背伸びしていると、事務所の扉をたたく遠慮がちな音がした。機敏でいて無駄のないゆるやかな動きで私はドアに近づき、覗き穴に目をやった。丸いレンズの向こう側に、少しおどおどした様子の少女が立っていた。 ………はい、どなた? そう言って私はドアの鍵を開けた。 「あの……こちらは谷口さんのお宅……ですよね?」 「………そう。ここは谷口探偵のお宅であり、事務所。私はその助手」 「そうだったんですか。良かった。てっきり家を間違えたのかと思ったのね」 外見から判断して、年の頃は私と同じくらいの年齢だろうか。おとなしそうな外観で、どこか気品を感じさせる物腰をしている。私と気が合いそうだ。 「あの、私は阪中と言います。谷口さん、おられますか?」 「………谷口は現在、不在。いつ帰宅するのかも不明」 「そうですか…」 小声で弱ったのねとつぶやき、阪中と名乗った少女は下を向いてもじもじし始めた。想定外のことで混乱し、次にどう行動してよいか決めかねているようだ。 「………なにか、困り事?」 以前、兄貴が言っていた。探偵を頼ってくる人はみんな、なんらかの悩みをかかえているんだ。困っているけれど、それをどう解決してよいか個人で判じかね、探偵に相談にくるのだ。それを無下に断ってはいけない、と。 私は阪中少女を、事務所内に招き入れていた。 探偵の元へくる人の中には、人生に抱いている不平不満などの愚痴諸々を話したらなんかスッキリして悩みが解決してしまう、という困った人もいるらしい。私も他人のことは言えないクチなのだが、この阪中という子もそのような部類の人なんじゃないかと思っていた。若い身空で本気で探偵に相談しなければ解決できないような悩みがあるとは思いがたいし。 「実は、最近ストーカーにつきまとわれているんです」 「………ストーカー。噂に聞いたことがある。狙った相手をどこまでも執拗につけ回す変質者のこと?」 「そうなのね。最初のうちは気のせいだとばかり思っていたんですけど、最近目に見えて私をつけ回すようになってきて。昨夜なんか、夕闇にまぎれて表道路から私の家をずっと見ている人影がいたんです。間違いないのね。あれは私の部屋を見ていたに違いないのね」 私は返答に困っていた。こんな相談を受けるのは初めてのことだから、どう答えて良いのか分からない。話を聞く限りでは阪中は本当にストーカー被害に遭っているようだが、それはあくまで阪中主眼の判断で、実際はただの勘違いという可能性もある。事実、そういう誤認識による被害勘違いが多いらしい。 「こんな話をしても、まだ被害が出ていないから警察には相手にしてもらえないし」 いろいろと動きを制約される警察じゃ、実被害が出ていなければ出動はしてもらえまい。 しょげかえった阪中は、肩をすぼめて落ち込んでいる。 「昨夜なんて、干してあった私の下着をまじまじと見てたし…」 なにそれ。それ絶対ストーカーだよ。仮にストーカーじゃなかったとしても、変態であることには違いない。というかなんで夜に下着を干すかな。紫外線対策? 「怖いけど、私どうしたらいいか分からなくて。以前お世話になったことのある谷口さんに相談しようと思って、今日ここ来たのね」 悲しげな表情で口をつぐむ阪中を見て、ふと私の頭の中にある天啓がひらめいた。 そうだ。将来、私は探偵になろう。そして困っている多くの人たちを救うのだ。その第一歩として、まずこの少女の悩みを解決してあげよう。 これは素晴らしい考えである。私はすっくと立ち上がり、阪中に手を差し伸べた。 その日の夕方。私は阪中と共に、彼女の家の前の道路脇に隠れていた。道路塀の間で、ちょうど人が一人はいるくらいの細い路地だったため、隠れるのにはうってつけ。 「長門さん、ここに隠れていて、問題のストーカーが現れたらどうするのね?」 「………むろん、このカメラで犯人の露悪の現場を撮影し、通報する」 「なるほど。写真を撮れば言い訳できませんものね。で、露悪の現場って、何なのね?」 「………それは、下着泥棒」 「えぇ!? そ、それはいろんな意味で嫌なのね!」 「………大きな声を出さないで。私たちが隠れていることが下手人に露見しては、元も子もない。下着をスケープゴートにするのが気分的に最悪なのは分かるけれど、そうでもしなければ決定的瞬間を証拠とすることはできない。それに、安心して。あそこに吊してあるパンツは、あなたの物じゃない。近所のスーパーマーケットの下着販売コーナーで購入してきた新品の下着」 「そうだったのね。それはいいけど、一体いつの間に……」 白亜の壁に囲まれた上品な作りの一戸建て。その軒先で、秋先の乙女心のようにゆれる囮パンツ。 私は緊張に汗ばむ手で、インスタントカメラを強く握った。いつでも来るがいい、ストーカー。 阪中と道路脇に隠れて2時間が経過した。辛抱強く表通りを見張る私の後ろで、阪中は退屈そうに両膝をついている。しりとりだけで2時間もたせるのはなかなかに辛いものがある。 一般的に人間が自ら集中して物事にとりくめるのは、概ね20分が限界だといわれている。しかし今や120分が過ぎようとしている。プロの探偵ならともかく、探偵見習いの私の集中力などとうに尽きていた。眠い。 見張りは別に細心の注意をはらっていなければならないというわけでもないので集中力はさほど必要ないが、逆にそのおかげで眠気が大挙して押し寄せてくるのが手に取るように分かる。 阪中本人も、自分の言い出した悩み相談が原因でこのような状況になっているのだから、どうにも居たたまれない気分になっているらしく、何かと私に対して気を遣ったような発言をするからこっちまで恐縮してしまい、妙に痛々しい気分になってしまう。 私は元々他人と和気藹々とおしゃべりしたりするタイプではなく、淡々と書を繙いたりする内気な性格だから、知り合ってまだ間もない阪中とうち解け合った話などできるわけがない。阪中にしても基本的には私と同じ性格のようで、だいぶ前から言動が不審になっている。さらに、私はただシャイなだけだが、阪中はそれにプラスして几帳面な性格らしく、やたらと気遣いしているようだ。 辛い。お互いにとってあまりにも辛い時間が刻々と流れている。 もしここで阪中が「続きは後にして、ひとまず休憩するのね」と言ってくれれば、一も二もなくしっぽを振って飛びつく所存であるが、阪中にしても同じようなことを私に無言で望んでいるだろう。 ダメだ。なんという重い空気。ストレスという名の重りが2人の背にのしかかる。これほどにまでも強く、早くストーカーさん出てきてください、と祈ったのは始めての経験である。 その時。路塀に乾いた音が響き、阪中家の前に人影が現れた。もしかしてあの人影がストーカー? ようやくにして現れたか。だとしたらシャッターチャンスを逃さないようにしなければ。それにしても暗くて顔が見えない。もうちょっとなのに……うーん。 「あら、あなたそこで何をしてるの?」 まずい。ストーカー容疑者に見つかってしまった。職務観により、隠れていた塀から体を乗り出しすぎたようである。これでは隠れていた意味がない。 しかし私たちの元へ近寄ってきた人影は、滑らかなロングヘアーを背中へ流した、美形の女性だった。 「どうしたの、こんなところで? かくれんぼかしら?」 違う。この女性はただの通行人のようだ。 「あら。あなたは確か……阪中さんだったかしら。ほら、前に飼い犬を谷口さんと一緒に探していた」 「え? そういえば、見覚えがある方なのね。あなたは、ええと……朝倉さん、でしたっけ?」 知り合いなのだろうか。 なぜか朝倉涼子も私たちと一緒に、狭い路地に身を隠すことになっていた。なっていたと言うよりも、本人が能動的に割って入ってきただけの話だが。 「かよわい女の子2人でストーカー退治なんて危険だわ。私が手を貸してあげる!」 そう言う朝倉涼子の表情は活き活きとしていた。楽しいのだろう。 しかし朝倉涼子の闖入は非常にありがたかった。おそらく会話でストレスを発散するタイプの人間であろう彼女は、もう修復不可能なレベルにまで気まずくなっていた私と阪中の間に入ってくれた。 「長門さんもすごいわね。ストーカー退治のために乗り出すなんて。見た目あまり強そうにも見えないのに。あ、これは良い意味でね」 なかなか道理の分かっている人である。それにしても、「強そうに見えない」の良い意味って、どんな意味だろう。 女性が3人寄ればかしましいと昔から言うが、あれは正確には間違っている。私や阪中のような女性が3人集まろうが30人集まろうがかしましくなるわけはない。誰もしゃべらないからだ。誰もしゃべらなければ、かしましくなりようがない。 しかし朝倉涼子のごとき女性は1人で居てもかしましい。あ、これは良い意味でね。 朝倉涼子が来てくれたおかげで場がなごみ、さあそろそろこのへんでお開きにしましょうか、という雰囲気で、阪中の表情が一変した。 「き、きたのね…!」 声をひそめて朝倉の背後にかくれる阪中。その様子にただならぬものを感じ取り、私と朝倉涼子は表通りを覗き見た。 阪中の家の前に、ロングコートを肩にうち掛けた人影が不審な挙動で立っていた。あきらかに阪中の家を気にしているふうだ。確かにあれは怪しい。今回のストーカー捜査が、阪中の自信過剰による勘違いじゃなかったということが確認できた。 大柄というわけではないが、決して小柄というわけでもない男は、じっと阪中の家を注視ししている。どうやら家の庭に干してある洗濯物に視線を送っているようである。 「今のうちに近づきましょう。そっと近づけば、気づかれずに行けるかもしれないわ」 そう言う朝倉涼子に続き、私と阪中もそろそろと歩き出す。前にドリフターズのコントDVDでこんなシーンを見たことがある気がする。 このへんが人通りの少ない場所であるためか、あまりにも洗濯物に集中しているためか、下種なストーカーは空気のように忍び寄る私たちに気づかない。そしてとうとう、犯人に飛びかかれる位置にまで接近することに成功した私たち。それにしても、これだけ近づいているのに気づかれないなんて。このストーカー、どれだけ無防備な人なんだろう。 近づいてみて気づいたのだが、どうやらこのストーカー男、阪中家の庭を見ながらなにやらメモをとっているようである。これが噂に聞くストーカーの粘着行為というやつなのだろうか。なんてキナ臭い。 朝倉涼子が私たちに向かってこくりとうなづいた。その言わんとしているところに気づき、私は阪中にカメラを手渡した。 「観念しなさい、この社会悪め!」 言うが早いか、朝倉涼子が男の背中に蹴りをいれる。うわ、と呻いて男は前倒れに地面へ倒れこんだ。今こそが好機。ねこじゃらしに飛びつく猫のような機敏さで、私はストーカー犯に組み付き、背後から足を絡めとり、その背中に馬乗りにのしかかった。これで動きは完全に押さえつけた。さあ阪中、トドメを。 「とあああ!」と掛け声を発し、阪中は横ざまに飛び、スライディング気味に犯人の姿を側面からカメラで激写。私に監獄固めで足を極められ逃げ出せなくなっているストーカーの姿を世界で初めて映像におさえた決定的瞬間であった。 それにしても阪中の、さっきのカメラワークは見事であった。プロのカメラマンに勝るとも劣らない瞬発的ジャンプであった。グッジョブ。 まったく素晴らしい捕り物劇と自負できる内容であった。さぞかし朝倉涼子と阪中も感動していることであろうと視線をむけると、なにやら2人とも犯人の顔を凝視したまま固まっている。私の位置からはストーカー男の顔が確認できないのだが、なにかあったのだろうか。 その時、阪中が重々しい口調でつぶやいた。 「…谷口さん? なにしてるのね?」 私に背に乗られて身動きが取れない谷口探偵は、さめざめとした我々の視線を一身に受けながらも、泰然とした様子だった。 「なんだねキミたちは。そろいもそろって。キミたちがやっていることは暴力行為ですよ。さあ、今すぐ谷口さんを解放しなさい。今ならまだ許してあげるから。若気のいたりからくる衝動的な暴力ということで容認してあげるから。そうか。キミたちはみんな、谷口さんにかまってほしくて、こんなことをしてしまったんだね。この頃いそがしくて構ってあげられなかったから。話がしたいなら、とりあえず忙しい時間をさいて聞いてあげるから、まずファミレスにでも行こうじゃないか」 「………どうしよう。ストーカーT氏がなにか妄言を繰り返しているようだけれど。当局におくれば、ストーカー規制法以外にも、占有物離脱横領罪未遂も適用できるかもしれない。あと、猥褻物陳列罪とか」 「ちょ、長門、なに言ってるんだお前!? ストーカーとか窃盗とか猥褻物とか! え、なに? 俺、猥褻的な何かを露出してたの!?」 「………まあ、猥褻的な物というか……顔とか?」 「フェイス!? 俺の甘いフェイスが猥褻って言いたいのかオイ!? 傷ついた! 名誉毀損だよ、これって!」 「黙りなさい」 「あひゅん」 朝倉涼子の圧力に屈する谷口探偵。 「だいたい谷口さん、あなたはここで何をしてたんですか? 自分の行いにやましいところがないのなら、それを説明してください」 「何もナマコもないさ。俺は仕事でここにいたんだ。分かる? 仕事」 「はあ?」 眉間にタテジワを寄せる朝倉涼子。 「なんでも、ランジェリー関係の企業からさ、最近の若い女性をターゲットにした新しい下着を開発したいから、どんな種類の下着が人気あるのか調べてくれって言われてね。ほら、最近うちは仕事が少なくなって困ってただろ? 渡りに船っていうかさ。身のいい話だったから、ちょっと変わった依頼だなとは思ったけれど受けたわけよ」 もう私たちの目は点になり、唖然とした3人が谷口探偵の真面目顔をぽかんと見ていた。 すっかり暗くなった道路上には、寒々しい夜風がふいていた。 「……谷口さん? あのね、まともな企業が下着の市場調査を探偵に委任したりすると思ってるの?」 「そういうこともあるんじゃね? だからデパートの衣服売り場に行って聞き込みしたりだな、こうしてフィールドワークをしてたりしてたんだよ。分かったか?」 どうやら彼は、これを本気で言っているようだ。そうか。さっきメモをとっていたのも、その調査のために。熱心な青年である。 「あのね、谷口くん。依頼された仕事かなんか知らないけれど、あなたがやっていたことは犯罪よ? 訴えられて当然の行いよ」 いつの間にか朝倉涼子の谷口探偵に対する呼び方が、「谷口さん」から「谷口くん」に変わっていた。 「だから、俺はただ市場調査してただけだって」 「市場調査って…。調査するんなら、わざわざ覗き見したりするより、本人に直接たずねた方がいいじゃない。なんで訊かなかったの?」 「なに言ってるんだよ。『あなたの穿いてる下着はなにですか?』なんて訊いてみろ。俺が100%変態さんじゃないか」 彼は一体どういう頭の構造をしているのだろう。海での一件で、疲れているせいなのだろうか。 「……谷口くん、いい? もしも、毎晩夜ふけに見知らぬ男があなたの家の前にやってきて干している下着をじっと見ていたら、どう思う?」 「なんだそれは。とんだ変態野郎じゃないか。そんなやつは即刻捕縛して司法の裁きで刑に服させてやればいい」 これを本気で言っているのだから。 「いや、だからね。その変態さんがそっくりそのまま、今のあなたの状況にあてはまっているわけなのよ」 「………」 谷口探偵が黙り込んでいる。なにやらシリアスに考え込んでいるふうな表情だ。 「そ、そう言われればそうだ!!」 どうやら演技で言っているわけではなさそうだ。 「阪中、すまなかった! どうやら俺は勘違いしていたようだ。何て言うか、深い思索的な部分で。お前には辛い思いをさせてしまったな」 深々と頭をさげる谷口探偵。まあもともと深々と頭を下げている状態なわけだから、土下座しているようにも見えるわけだが。 阪中は小声で「分かってくれればいいんですよ…」と言っているが、どう見てもドン引きしている様子。 「本当にすまなかった。悪いヤツの依頼内容に気づけなかった俺を殴ってくれ。探偵を利用して下着情報を集めようなんて、なんという不逞のやから。全ての悪の集大成みたいなヤツだよ、まったく!」 さりげなく実行犯である自分の責任も黒幕になすりつけ、自分も被害者の一人であるという方向に持っていこうとするその言論。さすが谷口探偵。 「あ! あいつ!」 土下座ポーズの谷口探偵が頭を上げたかと思うと、いきなり口角泡を飛ばしながら路地のむこうを指さした。 「あいつだよ、今回の件の依頼主! あの男が俺に話をもちかけてきたんだ!」 私だけでなく、朝倉涼子と阪中も一様にその方向へ顔をむける。一瞬だが、あわてた人影が路地のむこうへ逃げていく姿が見えた。 「逃がさないわよ!」 反射的に駆け出したのは朝倉涼子だった。スタートダッシュを華麗に決めたかと思いきや、彼女はカモシカのような俊敏さであっという間に路地の塀のむこうへ見えなくなった。陸上関係の人だろうか。 しばらくすると、比較的遠くの方から男の悲鳴が聞こえてきた。 「どうやら、終わったようだな。事情も知らぬ他人にストーカーの濡れ衣を着せ、相手が苦しんでいる姿を見て愉悦にいるような社会的豚野郎には当然の報いだ。また一つ、悪事が潰えた瞬間だな」 しみじみとした表情でそう言い放つ谷口探偵。 「………確かにその通りだけど、兄貴もだよ」 「え? なにが?」 「………平成12年に制定された法律第81号、ストーカー行為等の規制等に関する法律によれば、つきまとい、待ち伏せ、押しかけ等の手段で相手に迷惑をかけた場合、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられる。黒幕はどうあれ、阪中の家へ執拗なつきまといを行った実行犯は兄貴本人。阪中が告訴すれば、裁かれるのは兄貴」 「さ、阪中さん? 訴えたりしないよね? ね? あ、そうだ。阪中さん、今晩食べようと思ってとっていたカップラーメンをあげようか」 困ったらとにかくネゴシエイト。さすが兄貴。でも今時カップラーメンにつられる女子校生もいないと思うよ。 思った通り、阪中も青ざめたドン引き顔で、いやいやいやと両手をぶるぶる振っている。こんな大人にはなりたくないよね。 その後。結局、当局行きとなったのは阪中にストーキング行為を行い、谷口探偵を騙して実行犯にしたてた男性1人だった。兄貴も一緒に訴えられていてもおかしくはなかったけれど、被害者当人の阪中が届け出なかったのだから、例の猥褻行為も不問となった。一応補足しておくと、別に阪中がカップラーメンにつられたから届け出なかったわけではない。おそらくバカバカしくなって、訴えるのが面倒になったのだろうと推測している。 阪中をつけまわしていたストーカー男は、山根とか、山ナントカという感じの名前だったが、正確には覚えていない。 その山ナントカは、阪中に対して好意をもっていたがその伝え方が分からず、ストーキングするようになったらしい。そしてそのうちストーキング行為がエスカレート。自分の行為によって彼女がなんらかのリアクションを起こすことが快感となり、様々なことをしたらしい。最初のうちは喜ばせようと思って手紙やプレゼントをこっそり家の前に置いていたりしたが、どうやっても気味悪がられるだけだったので、最終的に嫌がらせに近いことばかりやっていたという。そしてついに他人を使ってまでプレッシャーを与え、その動向を観察して楽しむのが趣味になってしまたらしい。 最初は純然たる恋愛感情であったのに、その伝え方が分からないというだけの理由で、最後にはお互いにとって望まない結末を迎えてしまったのだ。皮肉なものだ。 一件が落ち着いてから阪中が谷口探偵事務所を訪れ、謝礼を私に渡そうとしたが、私はそれを断った。私はまだ探偵ではないし、そもそもあれは今にして思えばただの善意と好奇心が入り混じった感覚でやっていたわけだから、お金を受け取るには少し抵抗があった。 隣で掃除機を牽いていた兄貴が何か言いたげにアイコンタクトを送ってきたが、私はそれに気づかないふりをした。 「本当にありがとう、長門さん。あなたが協力してくれたおかげで、私は助かったのね。お礼って言ったら変だけど、謝礼の代わりにこれ、受け取ってもらいたいのね」 そう言って、八つ切り大のパネルを私に手渡し、阪中は事務所を出て行った。 「なんだそれ。阪中の家ってけっこう金持ちそうだったしな。ひょっとして、値打ち物の絵画とかかもしれないぜ?」 「………俗物の兄貴は黙っていて。これは私が阪中にもらったんだから」 包装をはがすと、中からは、八つ切りサイズに拡大されたあの時の写真が出てきた。 私が道路上で、勇壮果敢にも不審者の背後からがっしりと監獄固めを極める写真。その様子は、バッチリ当時の状況を写し出していた。 私はにこと微笑んで、それを両手で抱え上げた。 「くそー、阪中め。余計なものを拡大コピーしやがって。あてつけか? これは俺に対するあてつけなのか?」 破り捨てろと言い放つ兄貴を背に、私はそれが自分の部屋のどこに置けば映えるかを考えていた。 きれいにとれているから。ちゃんと額に入れて、飾るんだ。 ~完~ <次回予告> 谷口「もういやだ! 絶対に休むぞ!」 長門「………とめないよ。お疲れ様」 谷口「面倒なことにばかり巻き込まれる毎日に絶望した。たまには童心にかえって、夏祭りにでも出かけて休むことにする」 長門「………夏祭りなんてあったっけ?」 谷口「なければ作ればいいのだよ、長門くん」 長門「………うぇー…」 谷口「ビバ、探偵フェスタ!」 長門「………ぜったい誰も来ないよ」 谷口「次回 夏祭探偵、谷口 ~腹をみせた金魚~」 長門「………夏祭りって個人で開けるの?」 谷口「知らないが、金があればなんとかなるんじゃない?」 長門「………お金、あるの?」 谷口「……無いさ」